シニアマンションは途中売却できる?メリット・デメリットや注意点を解説

公開日:2024/11/15  

途中売却

シニアマンションは、高齢者が安心して暮らせるように、バリアフリー設計やセキュリティシステムなどの設備が充実したマンションです。しかし、分譲シニアマンションは一般のマンションと比べて売りにくいという課題があります。この記事では、分譲シニアマンションの途中売却について、詳しく紹介します。

分譲シニアマンションの途中売却のメリット

シニアマンションは資産にあたるため、売却すれば希望に合致する住まいに住み替えができる資金造りが可能です。とくに、介護が必要になった場合に、より介護サービスが充実した施設に移ることが可能である点は見逃せません

シニアマンションには基本的に標準介護サービスがないため、介護を依頼する際には追加サービスが必要です。状況の変化や介護の必要度の高まりに伴い、より手厚いサービスが必要になれば、住み替えが必要かもしれません。

シニアマンションを売却することで、新たな環境に迅速に適応するための資金を得ることが可能です。シニアマンションは、高齢者向けの設備やサービスが充実している一方で、管理費や修繕積立金などのランニングコストが高くなることがあります

これらの費用が、生活の負担になることも少なくありません。とくに、収入が限られている高齢者にとっては、ランニングコストの負担が重くのしかかることがあります。途中売却することで、このような経済的な負担を軽減できます。

分譲シニアマンションの途中売却のデメリット

一方で、分譲シニアマンションを途中で売却するデメリットも考慮しなければなりません。ここでは、分譲シニアマンションで起こりうる途中売却のデメリットをいくつか紹介します。

売却損が発生する可能性がある

シニアマンションの価格は、購入時よりも下落している場合が多く、売却時に損失を被る可能性があります。とくに、需要と供給のバランスが崩れている地域では、価格の下落が顕著になりかねません

また、引っ越しの手間がかかる点もデメリットのひとつです。高齢者にとって引っ越しは体力的にも精神的にも大きな負担となります。新たな住まいを探し、引っ越しの準備をすることは、若い世代に比べて非常に大変な作業です。

とくに、長年住み慣れた場所を離れることは、精神的なストレスとなることがあります。さらに、新しい住まいに慣れるための時間も必要となるため、引っ越し後も一定期間の適応が求められるかもしれません。

そもそも分譲シニアマンションは売りにくい

シニアマンション最大のデメリットは、一般市場では売りにくいという点です。シニアマンションの購入層は高齢者に限られており、一般のマンションに比べて購入希望者の数が少ないのが現状です

高齢者は住宅の購入に慎重な傾向があり、とくに、高額なマンションの購入に際しては、家族の同意や将来の生活設計を慎重に考える必要があります。このため、購入者を見つけるのが難しくなりがちです。

売却の競争相手が多い

近年、シニアマンションの建設が増加しており、中古市場では競争が激化しています。新しいシニアマンションが次々と建設される中で、自分の物件を有利に売却するためには、価格や条件を魅力的にする必要があるでしょう

とくに、設備やサービスが新しいマンションに比べて劣る場合、価格を大幅に下げざるを得ないことがあります。このような状況では、売却に時間がかかり、適切な価格で売却できない場合があります。

分譲シニアマンションの途中売却を考える際の注意点

シニアマンションの途中売却を考える際には、経済的な負担を軽減するために売却損のリスクや引っ越しの手間を考慮する必要があります。また、売却が難しい場合には、専門家に相談することもひとつの方法です。

不動産会社やコンサルタントに相談することで、市場の状況や売却のタイミングについてアドバイスを受けることが可能です。シニアマンションでは、将来的な修繕に備えて修繕積立金が積み立てられていますが、十分な積立金が確保されていない場合、新たな所有者にとって大きな負担となるケースも多いです。

とくに、修繕が必要な時期が近づいている場合、その費用を賄うために追加の支払いが必要かもしれません。購入希望者が修繕積立金の状況を慎重に確認することが求められるため、売却時には注意が必要です。

もし売値が高くつきそうにない場合は、物件を賃貸として貸し出しできるかもチェックしてください。継続した家賃収入を得る方が、売却より得をするケースもあります。

まとめ

分譲シニアマンションの途中売却には、希望に合致する住まいに住み替えたり、経済的な負担を軽減したりするメリットがあります。しかし、売却損が発生する可能性や引っ越しの手間、売却の難しさなどのデメリットにも注意しなければなりません。購入層の限られたシニアマンションは、競争相手が多く、修繕積立金の不足も課題となります。これらの点を理解し、慎重に判断することが求められます。シニアマンションの売却を考える際には、専門家の助けを借りながら、ぜひ最善の選択をしてください。本記事が、シニアマンションの売却を検討している方の参考になれば幸いです。

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