高齢者マンションは賃貸と分譲どちらがおすすめ?それぞれのメリットを解説!

公開日:2023/06/14  

高齢者

高齢になり、今の住まいで生活できるか不安を感じている人も、多いのではないでしょうか。しかし住み替えを検討しても、探し方がわからないことも多いはずです。高齢者マンションには、賃貸と分譲の2つの選択肢があります。今回は、賃貸と分譲のそれぞれのメリットについて解説します。

高齢者マンションの主な種類

高齢者マンションは2つに大きく分けられます。以下では「サービス付き高齢者向け住宅」と「シニア向け分譲マンション」の特徴について解説します。

サービス付き高齢者向け住宅

サービス付き高齢者向け住宅は、2011年10月に「高齢者住まい法」という法律の改正をきっかけに誕生しました。法律に基づき、設備やサービスなどに基準が設けられており、建設には行政の届け出や登録が義務づけられています。

サービス付き高齢者向け住宅は賃貸契約になります。費用の大まかな目安は以下のとおりです。

・敷金:家賃の2~5か月分

・月額費用:10~30万円

入居条件は60歳以上ですが、要支援・要介護認定を受けている場合は40歳以上であれば入居できます。現状では要支援・要介護認定を受けている人が、対象となることが多い状況です。

居室の広さは25㎡が原則で、共用のキッチンや食堂、浴室などがある場合は、18㎡でもよいとされています。施設内はバリアフリー構造であることが義務づけられており、段差のない床や廊下幅の確保など、さまざまな配慮がされているため安心です。

シニア向け分譲マンション

シニア向け分譲マンションは、高齢者の暮らしに特化した設備やサービスが整えられている分譲マンションです。設備の基準や届け出の義務はありません。シニア向け分譲マンションは所有権方式という契約形式です。

マンションの1室を買うことになるため、費用には大きな幅があります。購入費は1,500万〜数億円、月額費用は10〜30万円です。入居にも明確な決まりはありません。施設は共用部がとても充実していることが多く、レストランや大浴場などが完備されています。

館内はサービス付き高齢者向け住宅と同様、バリアフリー構造であるのが一般的です。

サービス付き高齢者向け住宅のメリット

サービス付き高齢者向け住宅のメリットは法律に基づき、バリアフリーや安否確認、生活相談などのサービスが徹底されている点です。とくに1人暮らしに不安を感じ始めた人におすすめです。

以下では、サービス付き高齢者向け住宅のメリットについて、さらに詳しくみていきましょう。

要支援・要介護になっても住み続けられる

サービス付き高齢者向け住宅は要支援・要介護認定を受けても、住み続けやすいのが特徴です。サービス付き高齢者向け住宅には「一般型」と「介護型」があり、とくに介護型は施設内で24時間介護サービスを受けられます。

しかし寝たきりや重度の認知症の場合は、住み続けるのが難しくなることもあるため、注意しましょう。

初期費用が抑えられ住み替えやすい

サービス付き高齢者向け住宅は、身体状況の変化で住み続けるのが難しくなった場合も、売却の手間がなく、住み替えしやすいのがメリットです。サービス付き高齢者向け住宅は賃貸のため、分譲マンションの購入費のように高額な初期費用を必要としません。

一般的な賃貸物件と同様に敷金がかかります。敷金は退去時の修繕や清掃に使われ、残った金額は返金されます。

安否確認と見守り、生活相談が義務づけられている

サービス付き高齢者向け住宅では「安否確認と見守り」「生活相談」のサービスを提供することを、義務づけられています。安否確認と見守りは、施設職員が定期的に居室を訪問してくれるサービスです。

時間や頻度は施設ごとに異なりますが、異変が起きたときにすぐに対応してくれます。生活相談は、介護サービスの専門家が日々の生活の相談に応じるサービスです。相談内容を聞いたうえで、解決に向けた働きかけをしてくれるため、不安を解消しながら生活できます。

シニア向け分譲マンションのメリット

共用部の施設など娯楽が充実しているのが、シニア向け分譲マンションの特徴です。家事の負担も減るため、アクティブに老後を楽しみたい人におすすめです。ここでは、シニア向け分譲マンションのメリットを詳しくみていきましょう。

娯楽施設が充実している

シニア向け分譲マンションの共用部はレストランや大浴場、フィットネス、シアタールームなどさまざまな施設が完備されています。サークル活動など入居者同士の交流の機会があるところも多く、レクリエーションも充実しています。

掃除や洗濯など日常的な家事は、施設職員に任せることができ、老後を存分に楽しめるのが魅力といえるでしょう。

室内を自由にリフォームできる

シニア向け分譲マンションは個人の所有物となるため、室内を自由にリフォームできるのも大きな魅力です。介護施設の内装は、シンプルで画一的であることが多く、自分の好みではないという人も多いでしょう。

しかしサービス付き高齢者向け住宅を含め多くの介護施設では基本的にリフォームできません。リフォームによって自分好みの空間をつくれるのは、分譲マンションならではのポイントです。

リフォームの際は、管理規約上の制限が設けられていることがあります。管理会社やリフォーム業者にしっかりと相談することが大切です。

個人の資産になるため将来に生かせる

シニア向け分譲マンションは個人の所有物になるため、資産として運用できるというメリットがあります。そのため売却や賃貸したり、子どもに相続財産として残せたりします。

しかし将来、有料老人ホームなどへの住み替えが必要となった場合、思うように売却できない可能性があるため、注意しましょう。売却代金が購入費を下回ることも考えられます。購入時に、立地や建築年数などを十分に検討することが大切です。

まとめ

サービス付き高齢者向け住宅は、1人暮らしに不安を感じ始めた人におすすめです。法律に基づいて設備やサービスがしっかりと規定されているため、安心して生活できます。

また24時間対応の介護サービス付きのタイプや、住み替えがしやすさなど、身体状況の変化に合わせ、柔軟に対応できるのもポイントです。老後を思いっきり楽しみたい人は、娯楽施設が充実しているシニア向け分譲マンションがおすすめです。

医療・介護サービスと連携していたり、コンシェルジュが常駐していたりするため、安心感をもって生活できるでしょう。サービス付き高齢者向け住宅とシニア向け分譲マンションのメリットを比較して、自分に合った住まい探しのお役立てください。

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