一人暮らしの高齢者がマンション購入に工夫が必要な理由とは?
高齢になってから一人暮らし用にマンションを購入する場合、年齢による住宅ローンの制限や将来的な資金計画が大きな課題となります。この記事では、一人暮らしの高齢者がマンション購入にあたり工夫すべき点や資金準備の方法について、具体的に解説します。ぜひ、参考にしてみてください。
60歳以上は住宅ローンの利用が難しい理由
一人暮らしの高齢者がマンションを購入する際に最も大きな課題となるのが、住宅ローンの利用です。
多くの金融機関では、住宅ローンの申し込みに年齢制限を設けており、60歳を超えると審査が厳しくなるのが一般的です。たとえば、70歳以下といった年齢制限を設けている金融機関の場合、完済年齢が80歳までと決められているケースがほとんどです。
退職後の収入の安定性も影響
さらに、60歳を過ぎると一般的には定年退職を迎えるため、定職に就いていない場合は収入の安定性が審査に大きく影響します。
定年後に再就職していない場合、安定した収入がないと判断され、ローンの審査を通過するのが難しくなるのです。また、病気の有無や健康状態もローン審査においては重要な要素となります。
住宅ローンが借りられたとしても条件は厳しい
仮に60歳以降で住宅ローンを借りられた場合でも、ローンの返済期間が短く設定されるため、一般的には毎月の返済額が高額になります。
また、借りられる金額も少額に抑えられることが多く、十分な資金が得られないケースもあります。そのため、60代以降でマンションを購入する場合は、十分な現金の準備が重要です。
70歳以降は現金や家族の協力が必要に
70歳を超えると、住宅ローンの利用はさらに難しくなります。
一般的に70歳以上で利用できるのは「親子リレーローン」です。このローンは、親が最初に返済を始めた後、子が残りのローンを引き継いで返済する仕組みになっています。つまり、親子二世代にわたって住宅ローンを返済することになります。
子世帯の協力が不可欠
親子リレーローンを利用するためには、当然ながら子世帯の協力が必要です。
しかし、子世帯から協力を得られない場合や、子どもがいない場合には、このローンの利用は難しいといえます。代替策として、頭金に多額の現金を用意する考えが頭をよぎるかもしれませんが、多くの人にとって現実的ではありません。
資金準備の工夫が不可欠
70代以降で住宅購入を検討する際には、現金の準備が重要になります。
方法としては、貯金だけではなく、投資による資産形成も考えられます。たとえば、iDeCoやNISAといった制度を活用し、運用益によって資金を増やす方法では、効率的な資金準備が可能です。ただし、運用にはリスクがともなうため、自分のリスク許容度に合わせた適切な運用が大切です。
老後のマンション購入に向けた資金準備の方法
住宅ローンが利用できない場合や、ローンに頼らずにマンションを購入する場合には、事前にしっかりとした資金の準備が必要です。
ここでは、マンション購入に向けた資金準備の方法について、いくつかの選択肢を紹介します。
コツコツ貯金を積み上げる
一番堅実な方法は、コツコツと貯金を積み上げることです。
毎月の収入から少しずつ貯金をすると、長期間にわたって資金を確保できます。とくに、定期預金や財形住宅貯蓄といった制度を利用すると、効率的に資金を積み立てられます。
財形住宅貯蓄を利用すれば、利息に税金がかからないというメリットがあり、より効果的に資産を形成できる可能性があります。
iDeCoやNISAで資産運用
より積極的に資産を増やしたい場合は、iDeCoやNISAといった制度を利用して資産運用をするのもひとつの手です。
毎月一定額を投資信託や株式に投資し、運用益を得ることで、長期的に資金を増やせます。ただし、運用にはリスクが伴うため、必ず自分のリスク許容度を確認してから利用することが重要です。
退職金の活用
もし勤めている会社に退職金制度がある場合、退職金をマンション購入資金として活用するのは非常に有効です。
退職金には、まとまった金額が支給されるため、場合によっては住宅ローンを組まずに一括でマンションの支払いができることもあります。ただし、退職金を全額住宅購入に使ってしまうのはリスクが高いため、老後の生活費や医療費、予期せぬ出費にも対応できる資金の別途確保が重要です。
とくに高齢になると、医療費や介護費用などが予想以上にかかるため、これらの支出に備えておく必要があります。また、退職金額は在職期間や会社の業績によって変動するします。
事前にどのくらいの金額が受け取れるかを確認し、住宅購入後も無理なく生活できるかをよく考え、慎重に計画を立てましょう。
まとめ
一人暮らしの高齢者がマンションを購入する際に工夫すべき点や資金準備の方法について、解説してきました。とくに、住宅ローンの利用制限や、返済期間の短期化による毎月の負担増加を、理解しておく必要があります。60代では住宅ローンの審査が厳しくなり、70代以降は現金や家族の協力が必要になることも少なくありません。そのため、iDeCoやNISAなどの資産運用を活用しつつ、退職金や貯蓄を組み合わせた、しっかりとした資金の準備が重要です。高齢になってからの住まい選びには、慎重な計画が不可欠です。